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logosノ夢 ブログ(雑記)

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すべてがばらばらになるユートピア

諸星大二郎自選短編集は2冊から成っている漫画ですが、「生物都市」が収録されているものとは別の1冊に「夢みる機械」という短編があります。これも「生物都市」と同じメッセージがあるように感じさせる漫画でした。以下、超要約…。

主人公の少年はいつからか、毎日の生活の中で「周りの人たちが生彩さを欠いている」と感じていました。知り合いのおじさんにそのことについて相談し、自分の母親がある時階段から足を滑らせて転倒すると壊れしまい、実はロボットだった、ということをそのおじさんに明かします。おじさんを自宅に連れて帰って壊れた母親ロボットをおじさんに実際に見てもらってそのことを明かしたわけですが、壊れた母親ロボットは屋根裏に保管されていました。おじさんはそこに入る時、入り口付近に置かれていたガラス片で手に切り傷を負います。

次の日、奇怪なことが起こります。学校で先生が前日やった授業内容を繰り返し、次第におかしくなります。主人公が先生を押し倒すと、壊れてしまいます。同級生は誰もが無言・無表情のままで、先生も生徒も皆ロボットであったことに気付きます。学校から飛び出して知り合いのおじさんに再び相談しますが、そのおじさんが手に負っているはずの切り傷の後が消えています。煙草を買いに行ってくると言って階段を下りようとするおじさんを後ろから押し落とすと、おじさんは壊れてしまいました。生身の人間だと思っていたはずの知り合いのおじさんまでもロボットに置き換わっていたことに気付きます。そして、そのおじさんのロボットから名刺を見つけ、人々をロボットに置き変えている組織の手掛かり(組織の住所)を知り、その組織へと向かいます。

組織に辿り着いた主人公は真相を追求します。主人公は組織の人間(これもロボット)の説明を受け入れず、機械を攻撃して外に出ます。すると、外にいる人間すべてが止まっているという状況を目の当たりにし、呆然とします。機械は、コントロール機能を自己修復し社会生活をするロボットを10分で再び動かせると自己分析します。呆然としていた主人公は、生身の人間を探して町の中を走り出します。(ここで漫画の終わり)

以上、要約(のつもり)。

人がロボットに置き換わって社会生活をし、ロボットと代わった本物の人間は1人1人、カプセルのような個別の容器の中に横たわって、機械がコントロールする「夢」を見て眠り続ける、というのがこの漫画のベース部分かと思います。物語中のキャラクターの1人である組織の理事長(このキャラもロボットに置き換わって本物はカプセルの中で自分が世界の帝王になっている夢を見ていますが)は主人公の追及に対し、「皆自分の意志でここに来られた 契約書もある」、「社会的責任や家族があると簡単には蒸発もできない そういう人のために身代りロボットを使うようになってね」、「夢をなくした一般大衆にこそユートピアは必要なんだ!」、と言います。

読んだ後に思ったのは、主人公は自分が目にする人間のほとんどがロボットであるというその現実を「これこそ悪夢なんだ…」と言っていたのですが、その世界は本質的な意味においては本当にユートピアなのではないかということです。人はどんなに他者のことを思ってもその他者自体にはなれず、そのすべての体験を真の意味では共有できません(つまり、他者の苦しみは自分の実感として知ることができません それが人間の残忍さの根本原因であると思います)。欲を捨てることができず、欲でしか生きられず、欲に侵されて生きていることに気付くことさえできません。自分の本当の存在意義を見出すことができません。悪を絶やし、憎しみと悲しみを世界からなくすことができません。しかし、1人1人が、自分の求めている「夢」の条件を与えられて、その中に入り込んでしまえば人間同士の干渉がなくなり、争いも抑圧も支配も、悪も憎しみも悲しみも、すべて消え去ります。だからこそ、この漫画で描かれている世界は本当にユートピアなのではないかと思うのです。1人1人が、自分の求める自分だけの「夢」の世界で「幸福に」生きているのです。

「生物都市」はすべてが1つになるユートピアでしたが「夢みる機械」はその逆で、すべてがばらばらになるユートピア、といった印象を持ちます。それでも、ユートピアという共通のキーワードから、どちらの作品にも同じメッセージが込められていると感じました。

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すべてが一つになるユートピア

ある料理のブログを見ていて、料理とは無関係ですが「生物都市」という漫画があることを知りました。何となく気になったので少し検索してその粗筋を確かめてみました。


木星の衛星イオに調査に行っていた宇宙船が地球に帰還したが、宇宙船は「何か」をイオから持ち込んでいたらしく、生物と物が溶け合うように融合していくという怪奇現象が発生し、それが宇宙船から外へ拡散して様々なものに感染し、機械と人間(無機物と有機物)がどんどん融合していく

といった感じのものでした。

何だか惹きつけられるものがあったので、「生物都市」が収録されている作者自選短編集を買って読んでみました。この漫画は諸星大二郎という人の短編漫画で、結構古い漫画ですが、今でも短編集に収録されて出されていることを知って買いました。読んでみると、ああ、こういうことなんだな、と妙に納得できるような気がしました。短編ということで短いという感じを持ったのも確かですが、何か日ごろ自分の考えることと一致する部分があるようで、また哲学的なものも感じられたので、そういう点でも買って読んでみて正解でした。

ちょっとした驚き

8月中のちょっとした驚き。

いつも利用するスーパーで見た価格。キャベツ1玉20円。自炊派にはビックリ!
丸々1個、特別大きいわけではないが小さいわけでもない。普通の大きさのキャベツ。激安。もちろん購入。

その2週間後、同じスーパーで見た価格。にがうり1本10円。これまた安い!
結構大きくて立派なにがうり。1本10円とは…。もちろん購入。2本買っておいた。

どちらも国産。

元々そのスーパーが業務用として売っているところ(でも一般の人も利用できる)なので通常価格も安いのだが、こんなに安い野菜はもやし以外では初めて見た。食費を抑えるという点でありがたい。

地上デジタル放送移行完了後1年余り

テレビが完全にデジタル放送に替わってから1年ほどが経ちましたが、自分はこの機会にテレビ視聴をやめました。理由は簡単です。ほとんど見ていなかったからです。テレビを見なくなって変わりました。ディスプレイがなくなってスペースが広くなったり、節電につながったり、受信料という経費を払わなくてよくなったり…。

それで、テレビを見ない生活をしばらく続けてみて思ったのは、テレビというものはある種の依存対象なのではないかということ。ニュースを見るとしても、しっかりした目的意識を持ってみるわけでもなく、なんとなくつけて音声と映像を出していた、という感じがしていました。そんな視聴の仕方でも世の中の動きはある程度わかるわけですが、しかし、そういうのはなんだか惰性とも思えてきました。

エンターテイメントだと割り切っている、あるいはエンターテイメントでなくてなんだと言うのかという方にとってはテレビは格好のツールなのかもしれません。

インターネットという情報通信技術が発達してきた今において、テレビというものは絶対的なものではなくなってインターネットと似たような形になってきているようです。音声と映像だけでなく、双方向の情報通信ができるという特徴がその一つの現れなのでしょう。

ただ、自分にとっては、本当に必要なものなのかどうかと考えたときにテレビは必ずしもそうではなくなったということです。そして、テレビを見るということに「なんとなく」の依存があったと気付いたということです。テレビを見なくなったという人は少数派かもしれませんが、これを読んでいる方にとってはテレビはどうでしょうか…?

「other」ページについて

メニューの「other」のページについて。

「イラスト」の方で例によって整理を行いました。「キャラクター」の分類でかなりカットしたのですっきりした感じです。最近過去の絵を見返してみて改めてわかったことですが、初期には非常に見苦しい絵を晒してしまいました(すみません…)。
しかし、描き始めて1年半ほど。少しずつでも続ければそれなりに描けるようにはなるようです(まだ線画ばかりですが)。多分、最近の絵はそれなりに「見れる」ようにはなっているかと…。

「キャラクター対話」の方は更新を終了させることにしました。こちらは、自分で描いた絵を使ってキャラクターを作り、選んだテーマに沿った話を書いてみようと思ったことから始めてみたものです。書いてみたら、ファンタジー関係の知識の勉強になりました。ファンタジーに詳しくないけど興味はあるという方には、小さな発見があるかもしれません。

「キャラクター対話」は終了しましたが、「イラスト」(線画)の方はまだ描けそうなので続けてみます。

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